ノーニュークス・アジアフォーラム通信No.121より

ミティビルディでも進む原発建設計画

 日本原子力産業協会ウェブサイトのインド地図には、 中央左のミティビルディと中央右のコバーダに、「WEC(ウェスチングハウス社、つまり東芝)か、GE日立 」とあります。(原子力協定がないのに!)



4500人の住民が公聴会をボイコット (DiaNuke 3月6日)

 ミティビルディ原発建設計画に関する公聴会が、3月5日にグジャラート州のナヴァガムで開かれた。しかし、その公聴会は、環境法やインド憲法に反するものであった。28の村々から集まった約4500人の住民は、公聴会を主催した政府側の不誠実に怒って退席、公聴会をボイコットした。

 住民たちは、この公聴会には法的な正当性がないとして、公聴会の無効性を申し立てようとした。しかし、住民の発言は認められず、正当性のない環境影響評価に基づいて議論が続けられた。

 そして、ただ一人、住民たちを代弁して発言できることになっていた地元ジャスパラ村のサルパンチ(村長)であるシャクティシン・ゴヒルが、この公聴会の非正当性について発言しようとしたが、遮られた。

 彼は、環境影響評価をまとめたエンジニアズ・インディア社(EIL)は、環境森林省の認可を得ていない会社なので、環境影響評価自体に正当性がないことを指摘した。そして、正当性のない環境影響評価に基づいて開かれるこの公聴会も無効であると主張し、ごく限られた住民にしか発言の機会を与えず、反対する人々の意見を無視するやり方は、公聴会の進め方に関する判例に違反する違法なやり方だと指摘した。

 違法な公聴会に加担したくないとして、4500人が途中で退席した。住民たちが席を立ち始めたことに驚いて、役人たちは環境影響評価の説明を中断して、人々に席に戻るよう説得したが、彼らは戻らなかった。

 住民たちは、法的な手段に訴えることを検討している。事前に多くの問題点が指摘されていたにもかかわらず、何の改善も図らずに不当な公聴会が開かれたことの問題性を追求していく構えである。

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